90年代のディスコ・サウンドで夏の定番といえば、S-CONNECTON feat.ANABELLEの「SUMMER LOVE」でしょう。ディスコ以外でも有線やラジオ、CDショップといろんなとこで流れていた記憶があります。誰にでも非常にわかりやすいEURODANCEであり、聞けば夏を感じるポップなナンバーでした。
S-CONNECTONはスカンジナビア出身のダンスアクトで、作詞・作曲をこなすJONAS RABE、HAKAN LUNDBERG、HENTIK KOOLの3人組とヴォーカルのANN EKLUND(通称:ANABELLE)で構成されています。スウェーデンでは「TURN IT UP」、日本では「COULD IT BE I’M FALL IN LOVE」でデビューし、「BODY TALK」などをリリース。そして、96年に「SUMMER LOVE」が大ヒットしました。
オリジナルはミディアム・テンポのEURODANCEですが、この曲のヒット後、日本では様々なジャンルのREMIXが製作され、毎年のように話題となりました。横田商会ことY & Co.によるレゲエ・テイストなスローバージョン、MARK SUMMERSによるディスコな超アッパーREMIX、EUROBEAT、LATIN、HARD HOUSE・・・一つの曲で様々なジャンルのREMIXが作られてロングヒットするってのも珍しいんじゃないでしょうか。Y & Co.REMIXは未だにR&B系のイベントで聞くことがありますね。
典型的なEURODANCEの「TURN IT UP」や「IT’S GONNE BE ALRIGHT」、冬に聴きたい「IT MAY BE WINTER OUTSIDE」など、日本人の感覚に合うサウンドが特徴のS-CONNECTON。アルバムも出ているので「SUMMER LOVE」だけでなく、いろいろ聞いてみると楽しいと思います。
S-CONNECTONの曲いろいろ
SUMMER LOVE
SUMMER LOVE(Y & Co.REMIX)>
元々はダンスコンピレーション「Super Dance Freak Vol.55」に収録され、後にレゲエ・コンピにも収録されて話題となった横田商会によるオシャレなスローバージョン。R&B系のコンピにも収録されていたこともある。
SUMMER LOVE(SCORCCIO MIX)
SCORCCIO名義のREMIXということで、ディスコおじさんことMARK SUMMERSか関わったネオ・ディスコ・スタイルのハッピーチューン。サビ以外のボーカルを大胆にカットし、サンプリングとラップを乗せたいつものスタイルにブッ飛べること間違いなし。
SUMMER LOVE ’97
海外ではY & Co.REMIXとSCORCCIO MIX、さらにMARK SUMMERSとBEATCHUGGERSのREMIXをまとめたコンピレーションが「SUMMER LOVE ’97」としてリリースされている。
SUMMER LOVE(Y & Co. LATIN TASTE)
CAPPELLAの「THE BIG BEAT」やPIZZAMANの「SEX ON THE STREETS」など、フロアではラテン・トライバルテイストを取り入れたサウンドの人気が高かったが、97年ごろに本格的なブームとなり、様々なアーティストが登場した。SUMMER LOVEもトライバルなREMIXとして再リリースされている。CDには収録されておらず、アナログ限定のバージョン。
SUMMER LOVE ’98
SUMMER LOVEの98年版REMIXはDJ DON & SVENSON。そう、後に「The Beauty Of Silence」や「Twisted」「We Know What You Did…」などTRANCEヒットを飛ばすあのコンビである。彼らがTRANCE以前にどんなサウンドを作っていたのか・・・興味ある方はぜひチェックを。
SUMMER LOVE(B4 ZA BEAT REMIX)
98年版REMIXと同じコンピレーション「Super Dance Freak Vol.73」に収録されているスペシャルREMIX。REMIXを担当しているのはB4 ZA BEATで、オシャレなハウストラックにアレンジされている。
SUMMER LOVE(SEASON EURO MIX)
第三次ユーロビートブーム絶頂期、オリジナルのミディアムテンポなナンバーがこんなREMIXとなっていた。REMIXはユーロの老舗レーベル、TIMEレーベルのセルジオ・ダローラ。
他の曲とか
IT’S GONNA BE ALRIGHT(RED MONSTER MIX)
S-CONNECTIONのアメリカデビュー曲となったナンバーであり、MSTがREMIXしたナンバーが「Super Dance Freak Vol.54」に収録されている。EUROBEATスタイルではないが、原曲よりもアッパーなアレンジが気持ちいい。
EVER SINGLE SECOND(NEW GENERATION RADIO EDIT)
ヴォーカルのANNABELLEソロ名義でリリースされたナンバー。オリジナルはS-CONNECTION同様ミディアムなテンポのダンス・ポップだったが、NEW GENERATIONによるREMIXはBPMをより高速にしたフロア向けのバージョン。