「ハロー・ミスター・モンキー」「恋にメリーゴーランド」など日本人のツボを抑えた曲で人気を得たアラベスク

アラベスクは1977年にデビューした西ドイツの音楽ユニットで、デビューシングルである「ハロー・ミスター・モンキー」は日本でも大ヒットしました。ディスコはもちろん、竹の子族を中心に人気が広まっていき、オリコン洋楽シングルチャートでも1位を記録しています。

当時、西ドイツでは「Daddy Cool」や「Sunny」、「怪僧ラスプーチン」などヒットを連発していた「ボニー・M」に影響を受けたアーティストがたくさんいました。「ジンギスカン」や「めざせモスクワ」がヒットしたディスコグループ「ジンギスカン」もそのうちの一つでしょう。

元々はスタジオプロジェクトとして顔の見えないグループでしたが、「ハロー・ミスター・モンキー」のヒットを受けてアーティスト性を全面に押し出す必要性が出てきました(アナログのジャケットとか美人アーティストじゃないと注目されませんからね)。そのため、プロデューサーにジーン・フランクファーターを迎え、ボーカルにサンドラ・アン・ラウアー、ミシェーラ・ローズ、ジャスミン・エリザベス・フェッターの3人という固定メンバーで売り出されることになりました。

その後も「フライデイ・ナイト」や「恋にメリーゴーランド」などのヒットを飛ばしますが、本国でも人気はイマイチだったらしいです。でも、日本ではディスコ中心に人気がありました。やはり、曲にしろダンスにしろ、オリエンタルな雰囲気が日本人の感覚にマッチしたからでしょう。

アラベスクとは、元々イスラムの美術における幾何学的文様を反復して作られる芸術で、多摩美術大学・芸術人類学研究所のセミナー「装飾の美術文明史ー『アラベスク』とオリエンタリズム」において、

「アラベスク」という呼び名はヨーロッパの人々が編み出した言葉です。元々「アラビア風」を意味し、文様美術ではイスラーム美術に特徴的な蔓草風の文様や 幾何学文様です。近代、特に19世紀には植民地支配の対象となった「東方世界(オリエント)」の美的象徴となっていきました。建築、金属工芸、織物、刺 繍、絨毯、絵画などに広く伝われて流行し、政治的にも利用されていきました。東洋のアラベスクという印象的な装飾/文様は、西洋芸術にどのように関わった のか、近代ヨーロッパの欲望を満たす「イメージ」と「メディア」としてどのようのはたらいたのかを、時代背景と共に深く考察していきます。

とあり、やはりアーティストのアラベスクもヨーロッパ人によるオリエントなサウンドを目指していたのかもしれません。そのスタイルが日本人に受け入れられるのも、自然な流れだったのでしょう。

 
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