最近は下火になっているようですが、アニメ・アニソンをメインとしたクラブイベントン、通称「アニクラ」というものがあります。
DJがアニメの曲を選曲し、VJがそれに合わせてアニメやPVを流し、コスプレしたお客さんらが盛り上げる・・・というアキバ系なクラブイベントです。
アニクラの歴史
原型は80年代からありました。当時はアニソンダンパなどといわれ、同人誌即売会と併設されたりアフターで行われたりしていました。
ディスコ・クラブで行われるようになったのが90年代。しかし、ほとんどがシークレットで開催していました。フライヤーなどもありません。今と違ってメディアにもほとんど出てきませんでした。参加するには仲間同士で情報交換しながら、という感じですね。
とあるイベントのこと。客数を増やすためにフライヤーを巻いて各所にポスターを設置したことがあります。コスプレイベントと銘打っていたので、コスプレイヤーがメインだったのですが・・・。
フライヤーなどを見て一般人も来るわけなのですが、当時の一般人は「コスプレ=制服」だったので、来る人ほとんどがセーラー服やブレザーなどの学生服だったのです。しかも、当時今よりも厳しかったコスプレイヤー暗黙の了解である「コスプレをして外に出てはいけない」なんてことを知らないわけで・・・夜な夜な、学生服を来たおねーちゃん達がクラブへ続々と入っていくから、さぁ大変。
近所の人が「未成年がクラブに入ってる」と通報したらしく、おまわりさんがやってきて強制的に音止め。全員身分証明書の確認と麻薬やってないかのチェックをさせられました。当然、イベントは中止。以後、クラブもアニソンのイベントに場所を提供してくれなくなりました。
こういった事件なんかもあって、アニソンのイベントは一部の人たちだけでほとんど人知れずに行われていたのです。
その後、90年代後半から第三次ユーロビートブームが始まります。2000年代前半には、アニソンのユーロビートカバーが出回るようになり「IKE IKE/HINOI TEAM」「恋はスリス、ショック、サスペンス/愛内里菜」など、アニソン自体がユーロビートというものもありました。
この頃から、アニソン・コスプレイベントとパラパラが結びつくようになります。この時代を「コスパラ時代」と言ったりもします。この頃のアニソンイベントはどちらかというとクラブ色が濃く、ユーロビート・ハイパーテクノ・アニソン(一部ではトランスも流れていました)が混ざり、パラパラ・振り付けありきのイベントでした。
ユーロビートの低迷により、コスパラ時代も終わりを迎えます。自分もここで一旦クラブライフをやめたので、2010年代のアニクラ時代まで全然わかりません。
そして近年、メディアでもアニクラが露出することが多くなり、イベント自体も多くなってきました。箱自体がアニソンをメインに扱うところも増えています。昔に比べると、非常に参加しやすくなりましたね。意外にもアニソンとディスコ・クラブの歴史は結構あったりします。
アニクラでやってはいけないこと
コスプレしてくる
コスプレをして外に出てはいけない、これはコスプレイヤーの基本です。今でこそゆるくなりましたが、昔はとても厳しかったです。
コスプレして外を歩くとか、一般人の目では異常にしか見えません。コスプレイヤーは自分達の立場を守るため、またイベントで場所を貸してくれる箱に迷惑をかけないために、これは絶対的なものでした。
イベントでコスプレ可であるときは、更衣室が用意されています。そこで着替えましょう。ひどいイベントだと、男子のコスプレイヤーは便所で着替えなくてはいけないとかそういうとこもありますが・・・我慢しましょう。
ドリンクの持ち込み
これはアニクラだけではなく、すべてのクラブのルールです。ドリンクの持ち込みは禁止。
ドリンクの持ち込みが発覚した場合、最悪その時点で店側からイベントが停止させられます。大多数の人の迷惑になるので、絶対にドリンクの持ち込みは禁止。大事なことなので二回言いました。
たしかに、クラブのドリンク代は高いです。しかし、クラブは大人の遊び場。それを理解できないのなら、遊びに来る資格はありません。
歩きタバコ
歩きタバコで、コスプレイヤーの大事な衣装に穴を開けた・汚したというトラブルはいつの時代にもあります。裁判に発展したケースもあります。
タバコは指定された場所、あるいは灰皿のある場所で。