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90年代に社会現象まで発展したディスコ「ジュリアナ東京」でヒットしたテクノの名曲

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現在では細分化され、さまざまなジャンルが乱立するテクノ・シーンですが、90年代初頭はベルギーを中心にハードなテクノが流行しました。そのブームは日本にも飛び火し、伝説のディスコ「ジュリアナ東京」を起点に爆発的に広まっていきます。

テクノサウンドが本格的に現れ始めたのは70年代後半で、クラフトワークやYMOなど、ポップフィールドでも注目を集めました。もちろん、ダンスフロアでも人気を獲得し、80年代に入るとテクノとポップスを融合した新たなサウンドが登場してきます。

さらに、テクノの影響を受けたニューウェーブ、エレクトニック・ポップなどジャンルが細分化。様々な形でテクノはダンスフロア、およびポップフィールドに浸透していきました。

ベルギーから発信されたハードコア・テクノの代表曲といえる「James Brown Is Dead/L.A.Style」や「Anasthasia/T-99」「Night In Motion/Cubic 22」はフロアはもとより各国のチャートを賑わし、強烈なインパクトを与えました。

その後、イタリア、イギリス、ドイツでもテクノに影響を受けたアーティストが出現。2アンリミテッドやカペラといった人気アーティストがチャートを賑わします。日本でもジョン・ロビンソンやマキシマイザー、セカンド・ファンクションなどのテクノ・アーティストが登場。和製テクノがフロアを席巻していきます。

日本においてハードコア・テクノは、ジュリアナ東京で扇子を片手にボディコンに身を包んだ女性が、その激しい旋律に踊り狂う現象がクローズアップされます。ハードなテクノサウンドに合わせてワンレン・ボディコンに身を包んだ若い女性たちがお立ち台で扇子を片手に踊るという独自のスタイルが注目を浴び、ディスコのみならず様々なメディアを巻き込みました。この頃のテクノを「ジュリアナテクノ」、また「ジュリテク」とも言われます。

その現象はジュリアナ東京だけにとどまらず、全国のディスコに波及。その様子を見学するというツアーまで組まれ、ジュリアナ・テクノブームは大きな社会現象になりました。

しかし、その独特なダンスとファッションに風紀的な問題を抱えたジュリアナ旋風に警察のメスが入り、お立ち台が撤去。名物を失ったジュリアナ東京は94年にクローズします。

その後はヴェルファーレを中心によりアグレッシブでハイスピードにし、ボーカルやラップをフィーチャーした「ハイパーテクノ」が出現。テクノでパラパラを踊る「テクパラ」も普及し始め、ジュリアナ終了後は主にユーロビートのイベントでテクノが一緒にプレイされることが多かったです。

90年代後期にはヴェルファーレ中心にハイパーテクノが発信されましたが、第三次ユーロビートブームがあって、どうしてもテクノは脇役といった扱いでした。テクパラを嫌うDJも多く、やや混迷した時代だった感じです。しかし、一部愛好家の根強い人気もあり、00年代に入るとユーロビート離れした若者とジュリアナ時代当時は小学生だったテクノに憧れる若者が中心になってブームが起きます。テクノのイベントも増え、CD「ハイパーテクノ・ミッション」シリーズがリリースされました。この頃のテクノを「ミッション系」と言ったりします。

現在、ハイパーテクノの供給は減少し、あまり新作も発表されていません。新たにテクパラが付くこともありますが、ほとんどがネット配信曲か過去の音源です。しかし、近年ではバブルをネタにした芸人が現れるなど、徐々に再注目されつつあります。長引く不景気から、バブルネタはある意味タブー視されてきましたが「景気のいい時はテクノが流行る」と言われており、景気回復の予兆とも取れるかもしれません。再びテクノが注目される日が来ることを期待します。

そして、ついに大阪でジュリアナ東京が復活することがアナウンスされました。

1990年代前半に一世を風靡(ふうび)したディスコ「ジュリアナ東京」を、大阪市に出店させる計画が進んでいる。

女性たちが踊った「お立ち台」もつくる。往時を知る40~60代が、安心して楽しめるディスコをめざしている。

引用ジュリアナ東京、大阪で復活へ お立ち台は2段・紫の床(livedoor NEWS)

大阪府松原市の不動産会社が「JULIANA’S TOKYO」の商標権を持つ東京のレジャー会社とライセンス契約を結び、阪市北区の阪急東通商店街にオープンするそうです。

マハラジャ復活に続き、ジュリアナ東京もまさかの復活。邦楽でもDA PUMPがJOE YELLOWのUSAをカバーし大ヒットするなど、徐々にディスコブームが復活してきています。サブカルチャー方面では少し前から「CYBER CYBER/ALTIMA」など、テクノ系人気曲が登場したりしていたのですが、J-POP界でもテクノ系の曲がリリースされるといいですね(MOTSUさん、出番ですよ!)。

ということで、ジュリアナ東京時代のテクノをちょっと懐かしんでみようと思います。

ディスコでヒットしたジュリアナ・テクノ(通称ジュリテク)

James Brown Is Dead/L.A.Style

weauak6rやはり、この曲のインパクトは凄まじいものでした。数々の亜製が生まれ、露骨にパクった曲も数知れず。ハードコア・テクノといえば、この曲を忘れるわけにはいきません。この曲以外にも「Balloony」もフロアでは必須の曲でした。ヴェルファーレ時代には「Got To Move」や「Magic Trip」、ミッション時代には「XXX Is Dead」などのハイパーテクノもリリースし、以外にも長く活動しています。

収録CD(Amazon)James Brown Is Dead/L.A.Style

Anasthasia/T-99

dezktsyuxdこちらもベルギーより発信されたハードコア・テクノの代表曲。「パンチラねーちゃんジャスコの前」の空耳もおなじみで、強烈な発狂ナンバーでした。この曲もパクられまくりましたが、96年には新たに「Anasthasia '96」がリリースされています。

収録CD(Amazon)Anasthasia/T-99

Night In Motion/Cubic 22

rtsiokse本場ベルギー産のハードコア・テクノで、やはりテクノの歴史を語る上で欠かせないナンバーのひとつ。U.K.でもチャート15位をマークするなど、世界的にも注目されました。随所で「破壊的」「刺激的」と形容される、まさにハードコアを体現するような音はフロアでも大人気でした。2000年にはよりキャッチーになった「Night In Motion(K-Groove Mix)」がリリースされています。

収録CD(Amazon)Night In Motion EP/Cubic 22

X/Discjockey

earzjuezastjジュリアナ東京のレジデントDJだったジョン・ロビンソンについで人気の高かったDJ David "3D" Wardがマキシマイザーとタッグを組んでリリースした人気ナンバーで、当然のようにフロアでも即座に爆発。「Are U Still Ready 2 Party」も徐々に人気を獲得していきました。ミッション時代には「X(Zi zone Remix)」が制作され、再び注目を集めました。

収録CD(Amazon)X/Discjockey

Can't Undo This!!/Maximizor

earjkiai64t和製テクノの代表曲とも言える大ヒットテクノ。メディアがジュリアナ東京を取り上げるとき、ほぼ確実にこの曲がBGMに使用されるため、知名度だけはバツグン。制作は星野靖彦で、当時のavexテクノ専門レーベル「D-Force」からリリースされ、その後もこのレーベルから続々とヒット曲が誕生します。

収録CD(Amazon)Can't Undo This!!/Maximizor & Starr Gazer

Are U Wake Up?/Starr Gazer

eazijrzlkyStarr Gazerのデビュー曲で、こちらもフロアにはなくてはならない和製テクノの名曲。冒頭の掛け声でフロアは大きく湧き上がりました。制作はマキシマイザーと同じく星野靖彦で、その後は安室奈美恵やMAX、浜崎あゆみ、V6などavexヒットアーティストの曲を手がけました。

収録CD(Amazon)Can't Undo This!!/Maximizor & Starr Gazer

Gonna Be Alright/2nd Funk-tion feat.Kam

eaiuw44eayラッパーのKamを迎え、ハイパー・テクノの走りとなったナンバー。こちらも日本人によるテクノで、作曲家・エンジニアの冬野竜彦が制作しています。ヴェルファーレ時代には「Keep On Trying」、ミッション時代には「Well,All Joking Asid」をヒットさせています。個人的にはラップにジョン・ロビンソン、ボーカルにユーロビートの人気アーティストのヴァージネリーを迎えた「Baby Baby」が印象に残っています。

収録CD(Amazon)Exceedingly/2nd Funk-tion

Pumpin'/Raveman

aerue6takit同じく和製テクノのヒット曲。メンバーはt.kimuraこと木村貴志、ARTIMAGE代表のDJ GEE、US-TOMことmotsuと強力な布陣で、「Fuckin' Serious」や「Ravenman's Theme」など、ミーハーな曲作りで人気が高かったです。木村貴志は「Favorite Blue」やmotsuと「m.o.v.e」を結成しフロアのみならず、J-POPでも人気を博しました。DJ GEEはハウスユニット「GTS」でもおなじみ。motsuは「m.o.v.e」解散後、声優の田村ゆかりの曲にラップで参加したり、アニソンユニット「ALTIMA(すでに解散)」を結成したりとアニソン方面で知名度が高くなっています。

収録CD(Amazon)Pumpin'/Raveman

No Limit/2 Unlimited

earuhu「Twilight Zone」や「Maximum Overdrive」「Tribal Dance」などヒットナンバーを量産したベルギーのテクノユニット。この「No Limit」はU.K.チャート1位を獲得し、ヨーロッパを始めとして日本でもヒットしました。2000年にリリースされた「No Limit(Red Monster Remix)」も話題になりました。

収録CD(Amazon)No Limits/2 Unlimited

Injected With A Poison/Praga Khan feat.Jade 4 U

sri6ws80年代のニューウェーブ・ブームの時代から活動し「ベルギーダンスミュージックの高僧」と呼ばれたPraga Khanとソウル・パンク・ジャズと様々なジャンルを歌いこなし「ニュービートの女王」と呼ばれたJade 4 Uの二人が送り出した強烈なインパクトを残すハードコア。98年にはトランステイストの強い「Injected With A Poison '98」がリリースされました。コンビとしては「Rave Alert」などのヒットや、ジョン・ロビンソンのデビュー曲に参加したりもしています。

収録CD(Amazon)Khantastic/Praga Khan

Going 2 Dance/trf

erazit7xols言うまでもなくJ-POPでも大きな成功を収めたtrf(TK Rave Factory:もちろん、小室哲哉がプロデュース)のファーストシングル。和製テクノの中でも日本人を全面に押し出したアーティストは当時としては異色でした。フロアではStarr GazerによるRemixが大人気でした。セカンドシングル「EZ DO DANCE」は現在でもテクノイベントでかかり続ける名曲で、ダンスシーンのみならずカバー曲がテレビアニメ「プリティーリズム・レインボーライブ」のOPで使用されるなど、様々な方面で今なお人気があります。

収録CD(Amazon)Hyper Techno Mix/trf

To Be Free/John Robinson feat.Praga Khan & Jade 4 U

wuayrs6oi前出のプラガ・カーンとジェイド 4 Uの2人が参加したジョン・ロビンソンのデビュー曲。ジェイド 4 Uの力強いヴォーカルが強烈なインパクトを残すテクノナンバーであり、やや陰が薄かったジョンですが、この後も「Jealousy」「Keep On」「Tokyo Go!」などのヒット曲をフロアに送り続けました。

収録CD(Amazon)Best of John Robinson/John Robinson

Tokyo Go!/John Robinson

arezujkry6aszそして、やはり外すことのできないジョン・ロビンソンのTokyo Go! ジュリアナ時代からヴェルファーレで開催された「Tokyo Go Night」、現在のディスコ・テクパライベントまでこの曲は外せないといった感じでプレイされています。96年には当時話題になったU.K.のムーヴメント「Happy Handbag」にリメイクされた「Tokyo Go!(Hands In The Air Mix)」がリリース、そして2016年には自身によるRe-Editが発表されました。

収録CD(Amazon)Best of John Robinson/John Robinson

America:What Time is Love?/The KLF

erzajkilkzr無許可サンプリングなど奇行の多さで知られるKLF。88年にリリースした「What Time is Love?」を元ディープ・パープルのグレン・ヒューズを加えてアレンジした「America:What Time is Love?」がU.K.で4位をマーク。日本でもヒットしました。1997年には「2K」名義で「Fuck The Millennium(日本では『***k The Millennium』と伏せ字で紹介されてました)」をリリースしています。

収録CD(Amazon)The Works/The KLF

Love Power/Gener8

erdsyrtaws当時はデビューシングルの「Unity」がヒットしていましたが、その自身の曲を大胆にもパクるという離れ業をやってのけ、ジュリアナ後期からロングヒットを飛ばしたナンバーです。ミッション時代にはリミックスチーム「New Generation」によるリミックスも制作されました。後にChannnel Xの「Take It To The Top」をパクった「Boom Boom Down」がヒットした時も同様に、「Doom Doom Doom Doom」という露骨な曲を出しています。

収録CD(Amazon)Unity/Gener8

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