せっかく覚えたのに、翌日テストをしてみたら全然わからなかった・・・という経験は誰にでもあるでしょう。
覚えていたつもりでも、なぜかすっぽりと忘れてしまうことはよくあります。
記憶は忘れるもの
「エビングハウスの忘却曲線」というものがあります。これは、心理学者のヘルマン・エビングハウスに提唱された、人間の脳の「忘れるしくみ」を曲線で表したもの。
エビングハウスは、自ら「子音・母音・子音」から成り立つ無意味な音節(rit, pek, tas, …etc)を記憶し、その再生率を調べ、この曲線を導いた。結果は以下のようになった。
20分後には、節約率が58%であった。
1時間後には、節約率が44%であった。
1日後には、節約率が26%であった。
1週間後には、節約率が23%であった。
1ヶ月後には、節約率が21%であった。
このように、1日過ぎると誰でも余裕で忘れます。しかし、忘れることを恐れてはいけません。脳に再記憶させるために、また完全忘却を防ぐために、復習が必要です。復習にもコツがあって、このコツをつかめば効率的に覚えることができます。
単語の復習する場合で説明すると、まず
- 「完全に覚えていたもの」、「時間がかかったが思い出せたもの」、「忘れたもの」をグループ化
- 「忘れたもの」をチェックし、すぐ重点的に復習
- その後、「時間がかかったが思い出せたもの」を再テスト。できなかったものだけ復習
- 翌日、「完全に覚えていたもの」を再テスト(これが重要)。
- 全体的に復習。忘れやすいものが浮かび上がるはずなので、そこを重点的に
その時完全に覚えていたとしても、翌日になって忘れるというパターンが怖いので、その辺を注意しながら覚えていきましょう。
また、一度に多く物事を記憶しようとすると、覚えにくい傾向があります。何十個も単語を覚えなくてはいけないとき、いくつかのグループにわけて覚えていくといいでしょう。
「覚えていたとしても、ちょっと時間が過ぎたら半分は忘れる」と思っておいた方がいいでしょう。そういう意味で、一夜漬けは非常に危険です。普段から、復習は欠かさずしておきましょう。
勉強は繰り返し復習することに意義があります。誰でも忘れるのですから、できる人とできない人の差は、しっかりと復習しているかどうかなのです。