ダンスクラシック・・・時が経っても色褪せない、その優しくも力強いサウンドは今聴いても魅力的です。
ところで、この「クラシック」とは一節によると「そのジャンルで20年前の文化を指す」意味で用いられるようです。
いま手元にある「ダンスマニア・クラシックス」というCDのリリースは1996年なんですが、収録されている「ダンスクラシック」は1970~80年代のサウンド。
2020年代の現代において「ダンスクラシック」は2000年代のサウンドということになるんですよ・・・久しぶりにディスコなCDを聴きながら時が経つのはこんなにも早いのかと驚愕している次第なのです・・・。
さて、今のデジタルなサウンドには無い、生演奏・アナログ機材を使用した温かみのある古き良きサウンドが詰まった「ダンスマニア・クラシック」をご紹介しましょう。
ダンスマニア系では珍しくノンストップMIXではありません。
そのため、落ち着いて視聴することができるのがいいですね。
ノンストップMIX仕様の「ダンスマニア・スーパー・クラシック」もあるので、気になる方はチェックしてみてください。
それじゃ、Here We Go!
定番・レア曲が詰まったダンスマニア・クラシック
ソウル・ファンク、イタロディスコ、シンセポップ、ユーロビート・・・定番から入手困難なレア曲まで網羅したディスコヒット全19曲収録!
1:Modern Girl/Seena Easton
BBCのテレビ番組「The Big Time」に出演したことがきっかけでEMIとレコード契約を結んだスコットランドのポップシンガー、シーナ・イーストンのデビューシングル。美しいメロディーにシーナの新人らしい健気なボイスが相まって、とっても優しいダンスサウンドとなっています。U.K.ではよくありますが、この曲がチャートインしたのは再リリース後。2回目のリリースでU.K.シングルチャート8位まで上昇しました。デビューアルバムからは「9 to 5」が全米1位となりますが、ドリー・パートンのヒット曲と曲名が被るためアメリカでは「Morning Train」という曲名でリリースされています。2.The Reflex/Duran Duran
デュラン・デュランの11枚目のシングルで、バンドで最も成功したナンバー。U.K.チャートで「Is There Something I Should Know?」に次ぐ首位獲得、1984年6月23日にデュラン・デュランにとって初めてビルボード・ホット100で1位に輝きました。「Dance Mix」ではリミキサーにシックで有名なナイル・ロジャースを迎え、ディスコでも大ヒットしています。3.Some Like It Hot/The Power Station
1984年に結成されたデュラン・デュランのアンディ・テイラーとジョン・テイラーを中心に、シックのトニー・トンプソンとシンガーのロバート・パーマーで構成されていたスーパーバンド。デビューアルバムからのフォーストシングルで、ビルボード・ホット100で6位まで上昇する大ヒットとなりました。ロバートの力強いボーカルとラウドなドラムビート、ベースラインがアツいロックチューンです。4.Karma Chameleon/Culture Club
「カーマは気まぐれ」の邦題でお馴染みのU.K.のアート・ポップバンド・カルチャークラブの楽曲で、1983年9月にU.K.でリリース。グループとしては「Do You Really Want to Hurt Me」に次いで2曲目の全英シングルチャートの首位に立ちました。翌年にはアメリカでもリリースされ、こちらもビルボード・ホット100でナンバー1を記録し、グループ最大のヒットナンバーとなりました。楽曲もさることながら、ボーイ・ジョージ(ジョージ・オダウド)のルックスも話題に。5.Too Shy/Kajagoogoo
U.K.シンセポップ・グループであるカジャ・グーグーのデビュー・シングル。U.K.をはじめ、ドイツやベルギーなどヨーロッパでも首位を獲得し、日本を含めて世界中で大ヒットしています。邦題は「君はToo Shy」で、口ずさみやすいポップなサウンドで人気でした。一発屋的なイメージもありますが、U.K.では「Ooh to be Ah」「Big Apple」をTOP10ヒットに送り込んでいます。6:Gold/Spandau Ballet
スパンダー・バレエは1979年に結成されたニューウェイブ/シンセポップ・バンドで、ブリティッシュ・ポップのニューロマンティック時代を牽引したバンドのひとつ。結成後、1980年にリリースしたデビュー・シングル「To Cut A Long Story Short(早い話が)」は全英5位を記録。サードアルバム「True」で人気は最高潮に達し、タイトル曲は全英1位、全米トップ5入りを果たしています。この大ヒットアルバムからは「Lifeline」「Communication」「Pleasure」、そして全英シングルチャートで2位を記録したこの「Gold」が収録。このCDに「That’s The Way (I Like It)」が収録されている「(KC and the Sunshine Band」の名曲「Give It Up」と熾烈な首位争いを展開しました。2012年にはエレクトロハウス・アーティスト、DJの「Jef Martens」が「Basto!」名義で「Gold 2012 (Spandau Ballet vs. Basto)」としてリメイクしています。7:Stand Back/Stevie Nicks
ロックバンド「Fleetwood Mac」のメンバーとして1998年に、ソロアーティストとして2019年にロックの殿堂入りを果たし、史上初の2度殿堂入りを果たした女性アーティストであるスティーヴィー・ニックス。1981年にバンドの傍らソロ活動を開始し、デビュー・アルバム「Bella Donna」は全米首位を獲得。今回収録されているのは、セカンドアルバム「The Wild Heart」のリードシングル「Stand Back」で、全米ロックチャートで2位となったヒット曲です。1985年には「Talk to Me」が、1989年には「Rooms on Fire」がロックチャート首位を制し、まさに「ロックンロールの女王」と呼べるアーティストです。8:Call Me/Blondie
ブロンディは1974年にクリス・スタインとデボラ・ハリーによって結成されたアメリカのバンドで、1982年に6枚目のアルバム「The Hunter」をリリースした後に解散。1997年に再結成し、2006年にはロックの殿堂入りを果たしました。バンドは現在でも活動を続けています。このナンバーは映画「American Gigolo」に起用された主題歌で、70年代にミュンヘン・サウンドを大ブームにしたジョルジオ・モロダーがプロデュースしています。9:That’s The Way/KC & The Sunshine Band
言うまでもなく、この「That’ The Way」はディスコソングで大きな知名度を誇るナンバーでしょう。1973年に結成されたアメリカのディスコ・ファンクバンドで、名前はリードボーカルのケイシー(KC)から取られています。1975年に全米チャート首位を獲得。翌週にシルバー・コンベンションの「Fly, Robin, Fly」に抜かれますが、再びトップに舞い戻っています。ウルフルズがブレイクするきっかけとなった「ガッツだぜ!!」がインスパイアを受けた曲としても知られます。10:It Only Takes A Minute/Tavares
邦題「愛のディスコティック」でおなじみのタバレスの大ヒットナンバー。1974年にリリースしたダリル・ホール&ジョン・オーツの「She’s Gone」でR&Bチャート1位を獲得し、翌年リリースのこのナンバーが2回目のナンバー1ヒットとなりました。1986年にオランダのDJの「Ben Liebrand」によるリミックスで再び話題になり「愛のディスコティック ’88」として再リリースされ、現在ではこちらが定番となっています。日本ではまったく知られてませんが、イギリスで絶大な人気を誇ったアイドルグループ「テイク・ザット」のカバー・バージョンもヒットしました。「DDRMAX2 Dance Dance Revolution 7thMIX」に収録された「A Minute/X-Treme」のネオ・ディスコ・バージョンの方が、当時遊んだことあるという方が多いかもしれませんね。11:Boogie Oogie Oogie/A Taste Of Honey
坂本九の「上を向いて歩こう(スキヤキ)」のカバーで知られるプロジェクト。デビュー・ナンバーであるこの曲は全米ナンバー1の大ヒットで、ディスコ時代の最も知名度の高い1曲に数えられています・・・が、日本では大きな話題にならなかったような気がします。映画にも数多く起用されていており、ゲームでも大ヒットした「Grand Theft Auto IV: The Ballad of Gay Tony」などに収録。この曲知らなくても意外と聞き覚えある1曲ではないでしょうか。12:On The Beat/The B.B. & Q.Band
1979年に結成されたアメリカのディスコ・バンドで、正式名称は「The Brooklyn, Bronx & Queens Band」です。ファーストアルバムからのリードシングルであるこのナンバーはR&Bチャートで8位となり、幸先の良いスタートを切りましたが、その後はヒットに恵まれず、1987年に解散します。「Everybody Is On The Beat/Nitebreeds」など、この曲の印象的なメロディやサビの歌詞をサンプリングしてる曲も多いので、ディスコを知らないクラブ世代でも馴染みやすいナンバーだと思います。13:Breaking Away/Jaki Graham
1984年に「What’s the Name of Your Game」でデビューし、翌年にデヴィッド・グラントとデュエットした「Could It Be I’m Falling in Love」がイギリスチャート5位を記録したことで人気ソウル・アーティストのひとりとなりました。1994年に復帰作であるチャカ・カーンのカバー「Ain’t Nobody」がビルボード・ダンスチャート1位となり再浮上。このナンバーはセカンドアルバムからのリード曲で、ジャッキー・グラハムの代表的な1曲。4枚目のアルバム「Real Life」にもアレンジバージョンが収録されています。14:C’est La Vie/Robbie Nevil
1986年に全米ポップチャート2位、そして翌年にアーサー・ベイカーによる「Extended Version」の破壊力でダンスチャート1位という大ヒットしたナンバー。意外にも、最初に収録されたのはロビー・ネヴィルではなく、1984年にゴスペルシンガーのボー・ウィリアムスが発表したアルバム収録曲です。TVシリーズ「ブラック・ミラー」の名エピソード「San Junipero」のサウンドトラックにも起用されました。15:Turn It Into Love/Hazell Dean
「Searchin’」や「Evergreen」のヒットで知られる「Hi-NRGの女王」ことヘイゼル・ディーン。このナンバーのオリジナルは言うまでもなくカイリー・ミノーグですが、ヘイゼル・ディーンがオリジナルと思っている人が結構いるみたいですね。日本ではWinkによるカバー「愛が止まらない」でもおなじみです。メロディアスな哀愁ユーロは日本人の感性にマッチするサウンドですよね。16:Tarzan Boy/Baltimora
イタリアをはじめ、ヨーロッパで大ヒットした後、ビルボードHOT100で13位まで上昇した世界的ヒットナンバー。ターザンの雄叫びが印象的な曲で、ディスコでも人気でした。セカンドシングル「Woody Boogie」もヒットしましたが、それ以降ヒットには恵まれず、セカンドアルバムリリース後にプロジェクトは解散となります。1993年に映画「ティーンエイジ・ミュータント・ニンジャ・タートルズ3」のサウンドトラックに起用され、新リミックス・バージョンも制作されました。17:Heaven Is A Place On Earth/Belinda Carlisle
元「Go-Go’s」のメンバーとしても知られるベリンダ・カーライルの人気曲。セカンドアルバムからのリード曲で、アメリカ・イギリス両チャートのトップを制しました。「Go-Go’s」は1999年に再結成され、現在でも活動が続いています。また、2000年代のトランス・ブーム時にこの曲のカバーが大ヒットしており、再評価されています。18:Respectable/Mel & Kim
PWLプロデュースのハイエナジーをもう1曲。デビュー曲「Showing Out」がイギリスチャート3位、そして全米ダンスチャート1位と衝撃のデビューを飾ったメル&キムのアップルビー姉妹。セカンドシングルであるこのナンバーは、さらにステップアップし、イギリスでついに首位を獲得。ストック&エイトキン、ウォーターマン(SAW)が自ら書いた曲で初めての1位の曲となりました。1990年に妹のメルが亡くなり、デュオも解散となります。19:High Bright Night/Elisa Fiorillo
ジェリービーンのフィーチャリング・ボーカルとして参加した「Who Found Who」がアメリカのダンスチャートで3位まで上昇するヒットとなったことから注目され、セルフタイトルのアルバムをリリース。プリンスなど主にバックシンガーとして活動していた彼女の日本限定シングルがこのナンバーです。今となってはなかなか入手できない1曲なので、コンピに収録されたというのが奇跡のように感じます。まとめ
ということで、ディスコ・コンピレーション「ダンスマニア・クラシック」をご紹介しました。
改めて聴いてみると、定番どころも抑えつつ、他のコンピには収録されないような通好みな曲も入っていて幅が広いなーと感じました。
そういえば、こういう曲あった! なんて記憶が蘇ったり、なかなかよいCDだと思います。
ひとつ難点を言えば、曲間が中途半端にクロスフェードしていて、例えばランダム再生したりすると変な風に再生されるという問題があります。
普通のリスニングだけならいいのですが、気に入った曲をリピートしたいというときなどに不都合が出ちゃうのが気になりますね・・・。
それでも、他のディスコ・コンピよりもかなり個性的なCDとなっていますので、聴く価値はあるでしょう。
ぜひ、チェックしてみてください!
それじゃ、See you♪