先日、富山のクラブ「MAIRO」の移転リニューアル・オープン・イベントが行われました。
その一発目のイベントがディスコ!
富山でもディスコ・イベントがあって、それをオープニングに持ってくるなんてすごいですね。
ディスコなのでぼく達おじさん・おばさんばかりかと思いきや、意外と若いパリピのおにいちゃん・おねえちゃん達も多かったです。
80 , 90 年代の昭和レトロブームとも言われますが、若い世代がディスコにも興味持ってくれるなんて嬉しいですね!
最近、DJ KOO さんはアニメに出演したり、ゲームなどでコラボしてたりもするので、オタクなおにいちゃんも見かけました!
フォーマルなディスコ・スタイルのおじさんもいれば、ボディコンに扇子持ったジュリアナ・スタイルのおねえさん、カジュアルなパリピ、リュック背負ったオタクなおにいちゃん・・・もう、いろんな人がいてすごかったです。
パーティーもエアコン効かないくらいヒートアップ! めっちゃ楽しかった!
今となっては「ディスコ」なんて言葉すら知らない人も多いですが、やっぱりぼくたちおじさんにとっては生きる糧であるのは間違いないです。
さて、そんな 2020 年代の現在でも、ディスコは健在。
実は楽曲の方もディスコ・サウンドがリリースされ続けています。
今回は、現在進行系なディスコ・ミュージックである「ニュージェネレーション・イタロ・ディスコ」をご紹介していきたいと思います!
2000 年代のディスコ・ミュージック「ニュージェネレーション・イタロ・ディスコ」
昨今、1980 ~ 90 年代のハイエナジー・ユーロビート・イタロハウスを再現した楽曲が多くリリースされてきていて、「ニュージェネレーション・イタロ・ディスコ」として盛り上がっています!
中には当時のレジェンドの新曲があったりして、激アツですよ!
Flash In The Night/Joe Yellow
デビューナンバー「Lover To Lover」や「I’m Your Lover」、そして日本では「Da Pump」がカバーして大ヒットした「U.S.A.」があまりにも有名なジョー・イエロー。実はドメニコ・リッキーニと複数のプロデューサーによるスタジオ・プロジェクトで、楽曲ごとに参加しているボーカルも異なる。2021 年に自宅に残した秘蔵アーカイヴ音源を元に「Flash In The Night」をリリース((「Tower Record Online:商品の紹介」より))。サウンドもそのまんま 80 年代のハイエナジーを再現し、このダサさがたまらない。
Magnificent (Sakgra Pw Elle Mix)/Rozalla
ジュリアナ時代に猛威を振るった「Everybody’s Free (To Feel Good)」で知られるロザーラ。昔の人かと思っている方も多いかもしれないが、細々と楽曲をリリースしていて今でも活動しているアーティストである。こちらは 2020 年にリリースされた「Magnificent」のリミックスで、80 年代のハイエナジー・スタイルのサウンドにアレンジされている。オリジナルのマット・ポップによるユーロダンス・バージョンもアツい。
Out Of Control (Back In Control Mix)/Hazell Dean
「Searchin’」の世界的ヒットや SAW プロデュースの「Whatever I Do (Wherever I Go)」などで知られるヘイゼル・ディーン。日本ではカイリー・ミノーグの「Turn It Into Love」のカバーで有名だろう。かつて「ハイエナジーの女王」と呼ばれた彼女であるが、やはり現在でも活動しており、強いメッセージが込められた「Judgement Day」などいくつか興味深いナンバーをリリースしている。このナンバーは 2022 年にリリースされたリミックスで、2015 年に発表されたアルバム「Nightlife」に収録された「Out Of Control」をリメイク。クラシックなイタロ・ハウス・スタイルのナンバーに仕上がっている。
Always/Den Harrow
1982 年に「To Meet Me」でデビューし、日本では「Future Brain」のヒットでおなじみのモデル・ダンサーのデン・ハロウ。しかし、実態はフロントマンのステファノ・ザンドリによるプロジェクトで、ボーカルも外部アーティストを起用しているというユーロビートあるある。しかし、後にボイストレーニングを積み 1999 年にすべて自身で歌い直したセルフカバー・アルバム「Mad Desire – I Successi」をリリースしている。こちらは 2021 年にリリースされた新曲。
Like A Fire/Aleph
言うまでもなく「Fire On The Moon」「Fly To Me」などでおなじみのアレフ。実は度々復活してたりして、結構いろんなナンバーをリリースしていたりする。デイヴ・ロジャース自身のレーベル「DRM(Dave Rodgers Music)」からも楽曲がリリースされているが、この新曲は同じくイタリアのディスコレーベル「Flashback Records」のサブレーベル「Time Machine Productions」からのナンバー。ジョー・イエローの「Flash In The Night」もこのレーベルからリリースされている。
Leather Man/Ken Laszlo
日本では「Tonight」のヒットで知られるケン・ラズロ。中の人はジャンニ・コライーニで「Coo Coo(一部楽曲)」や「A Beat-C」では「DJ NRG」や「K.L.Jones」、「Time」では「Mike Freeman」や「Ken Hunter」など様々な名義でヒット曲を量産しているユーロビートのレジェンドのひとり。このケン・ラズロ名義でも長らく楽曲をリリースし続けており、こちらは 2021 年にリリースされたナンバー。ユーロビート・ファンなら聞き覚えのあるはずのボーカルとハイエナジーなサウンドにホッとする。
The Butterfly Effect/D.White & DimaD.
「D.White」ことデミトリー・ベリーは本国ロシアで活躍後、2014 年にイタロ・ディスコのソロ・プロジェクトを開始した新鋭アーティスト。2017 年にアルバム「One Wish」をリリース、2020 年には自身のプロダクションを設立して活動の幅を広げており、現在におけるニュー・イタロ・ディスコの代表格とされている。このナンバーは彼と何度か共演している盟友「DimaD.」とのコラボレーションで、ユーロダンスに近いポップなナンバー。ハイエナジー・スタイルのリミックスも存在するが、アナログ・オンリーらしい。
Italodisco/Savage
サヴェージはイタリアのプロデューサーのロベルト・ザネッティのアーティスト名義で、デビューシングル「Don’t Cry Tonight」のヒットで知られる。1989 年に自身のレーベル「DWA (Dance World Attack)」を設立し、「ICE MC」「Netzwerk」「Double You」「Corona」「Alexia」など著名なユーロダンス・アーティストを数々排出した。最近、またアーティストとしての活動が目立ってきており、2020 年にアルバム「Love And Rain」をリリース。このナンバーはアルバムからのカットで、その名もイタロ・ディスコ! 「おっおおっおっお~」の掛け声とオールド・スクールなハイエナジー・サウンドが最高にダサくて、これぞ「イタロ・ディスコ!」と言えるナンバー。
Little Lover Stay (Extended Vocal NRG Mix)/Mr.Moscow
ニュージェネレーション・イタロ・ディスコのシーンにおける中心的なレーベルである「Beach Club Records」からのナンバー。コンピレーションをチェックしていて気になったアーティストながら、まったく情報が無くて困るのもユーロあるある。同レーベルのオーナーでプロデューサー・シンガーでもある「Ken Martina」によるプロジェクトであるようだが、それ以外は不明。2021 年リリースのアルバム「Dreaming Of Moscow」に収録。
Hi NRG/Megatron Man
一瞬、アーティスト名を「メガトンマン」と空目すること確定なメガトロンマンのナンバー。曲名も「ハイエナジー」と直球で、微妙に味のあるボーカルがダサカッコイイ(お世辞にもうまいとは言えない)。こちらも「Beach Club Records」オーナーの「Ken Martina」がボーカルである。
Stasera (Tonight)/Naomi
こちらも「Beach Club Records」のボーカルであるナオミこと「Naomi Gaspersz」のナンバー。カイリー・ミノーグの「Turn It Into Love」を思わせるイントロが切ない哀愁ユーロに感涙。まだ、こういうサウンドがリリースされているということに胸が熱くなる。
Can You Love Me/Lian Ross
哀愁ディスコの名作「Say You’ll Never」や「Fantasy」、シルヴェスター「Do You Wanna Funk」のカバーなどヒット曲を数多くリリースしているリアン・ロス。彼女もまた定期的に新曲をリリースしており、こちらは 2022 年のナンバー。やはり、彼女の切なくも力強いボーカルは哀愁サウンドが似合う。シンプルな PV も味があってよき。
Midnight Love/George Aaron
「She’s a Devil」やバンド「Video」名義でリリースした「Somebody」などをヒットさせているジョージ・アーロン。2020 年に「Flashback Records」からリリースされた 90 年代初期のユーロビートな雰囲気のナンバー。セクシーなボーカルがディスコ・サウンドに映える良作。
Souvenir From Hell (Flemming Dalum Remix)/Yuhniversia
「Yuhniversia」はスペインのディスコ・シンガー、またプロデューサーでもある。オリジナルは 2019 年にリリースされたシングルであるが、このリミックスは 2020 年リリースの E.P. に収録。リミキサーにニュージェネレーション・イタロ・ディスコの主要リミキサーの一人である、デンマークのディスコ DJ/プロデューサーの「Flemming Dalum」を迎え、オリジナルよりも重厚でダークなサウンドが展開される。
Another Rainbow (Pete Hammond Rainbow Dance Mix)/Mike Izon
ハワイで活動するラガ・ポップ・アーティストであるマイク・アイゾン。2018 年に「Purple Haze」がハワイのチャートで首位を獲得し、一躍その名を轟かせることになる。リミキサーであるピート・ハモンドとのタッグは二度目であり、前作「Summer Days Are Here Again」は同じく元 PWL のストック&エイトケンの「Love This Records」時代のユーロダンスのようなポップなナンバーだった。2022 年にリリースの新曲「Another Rainbow」はスタンダードなラガ・ポップであるが、こちらのダンス・バージョンは往年の PWL を彷彿とさせるハイエナジー・サウンドとなっている。
The Great Unknown/Peter Wilson
U.K. のディスコ・レーベル「Energise Records」の主要アーティストのひとり、ピーター・ウィルソンの 2022 年のナンバー。PWL サウンドに影響を受けたアーティストで、ヴァネッサの「You Don’t Give Me Love」を思わせる切ないメロディーの哀愁ユーロが心地よい。90 年代になるとユーロビートはすでにイタリア北部という極めて限定的な地域でしか製作されなくなったが、PWL に代表される 80 年代のハイエナジーが世界規模だったように、現在のニュージェネレーション・イタロ・ディスコも世界的に作られていることは、単純な一過性のブームでないことを示す。
Last Dance (Pete Ware’s Back To The 70s Disco Mix)/Nicki French
こちらも「Energise Records」の代表的アーティストで、ボニー・タイラーの「愛のかげり」をカバーして世界的ヒットを飛ばしているニッキー・フレンチ。一発屋と思われがちであるが、カーペンターズのカバー「ふたりの誓い」やベリンダ・カーライルのカバー「Heaven Is a Place on Earth」、名古屋ヒット「Ti Amo」など、実は隠れた名曲を数多く排出しているディスコおばさんだ。プロデューサーのマット・ポップによるポップなユーロダンスが多いが、ディスコなナンバーも結構ある。ボニー同様、すでにベテランの貫禄のあるボーカルに圧倒される。
At The Disco/Italove
ジョー・イエローの「Flash In The Night」にも関わっている「Dr. Mateo」のユニットである「Italove」。良質なサウンドと三者三様の個性的なキャラクターで、ニュージェネレーション・イタロ・ディスコの中でも特に人気の高いアーティストである。こちらのナンバーも 80 年代なサウンドと PV がクソダサイい最高の楽曲。カップリングである「My Mine」のヒット曲「Hypnotic Tango」のカバーもチェケラッチョ。