クリスマス・シーズンが到来し、街はどこもかしこもクリスマス色に染まってきていますね。
地元ではこの時期になるとディスコ・イベントが開催されて、往年のディスコサウンドや最新のダンスミュージックがプレイされて熱く盛り上がります。
かつて、マハラジャの店長だったDJがゲストで来たときは、80年代のユーロビートやイタロ・ハウスに混ざって、ユーロダンスの定番曲「Santa Maria/Tatjana」やジグソーのカバー「Sky High/Newton」がプレイされて面白かったです。「あー、こっちプレイするんだー」「これ、テクパラもついてるけど、どっちで踊るんだw」など和気あいあいとした雰囲気が生まれて楽しかったですね。
最後にアン・ルイスの「あゝ無情」をプレイしてラストのDJに交代の予定だったのですが、盛り上がった状況や選曲が当時よく閉店前にプレイされてた曲だったこともあって「このままイベント終わらせた方がお客さんのためになる」と、ラストのDJがあえてプレイしませんでした。「あぁ、これが本物のDJか」と感動したのを今でも覚えています。
さて、冬になると恋しくなるディスコ・サウンドも多いです。
ハロウィンからクリスマス
近年では今や一大イベントとなったハロウィンが終わるとクリスマス、というような感じになってきました。
街でもハロウィンの装飾からクリスマスの雰囲気になってくると冬だなと感じますね。
しかし、音楽も聞き慣れたクリスマスソングばかりでちょっと物足りないかもしれません。
そういうときは、やっぱりディスコなウィンターソング! ということで、古い曲だけじゃなくて90年代以降の曲も多いですが、そんな冬に聴きたいディスコの楽曲をご紹介します。
冬に聴きたいディスコ・ミュージック
Last Christmas/Wham!
ジョージ・マイケルとアンドリュー・リッジリーの2人によるポップ・デュオ「ワム!」によるクリスマスの定番曲。いつの時代でも愛される名曲です。数え切れないほどのカバーが存在し、ディスコ・クラブでもよく聞くことがあります。
2019年にはエミリア・クラーク主演の映画「ラスト・クリスマス」が公開され、再び話題となりました。
Up On The House Top/Jackson 5
間違いなく世界で最も有名な歌手の1人であるマイケル・ジャクソンも在籍していた、インディアナ州ゲーリー出身のジャクソン・ファミリーによって結成されたジャクソン5。彼らのクリスマス・アルバム「Jackson 5 Christmas Album」に収録された、1864年にBenjamin Hanbyが発表したクリスマスソング「Up on the House Top」のポップなカバーです。
Santa Claus Is Coming To Town/Diana Ross & The Supremes
ブラック・ミュージック界で最も成功した歌手であるダイアナ・ロスがDiana Ross & The Supremes時代に発表したクリスマスアルバムからクリスマス・スタンダード「サンタが街にやってくる」のカバー。Jackson 5によるカバーも大ヒットしました。
Do they Know it’s Christmas/Band Aid
1984年にエチオピアの飢餓への援助を目的にU.K.やヨーロッパのアーティスト達で結成されたチャリティープロジェクトが「Band Aid」です。やはり、クリスマスにはなくてはならな1曲でしょう。このプロジェクトの成功で「WE ARE THE WORLD/USA for AFRICA」などに影響を与えています。この後も何度かプロジェクトが発足し、カバーが歌われています。
Winter Melody/Donna Summer
「Hot Stuff」「I Feel Love」「Bad Girls」などを大ヒットさせた「ディスコの女王」として知られるDonna Summerが1976年にリリースしたアルバム「Four Seasons Of Love」に収録のウィンターソング。アルバムタイトルからわかるように、四季をテーマにした楽曲が収録され、この曲はもちろん「冬」を歌ったラブソングです。
It May Be Winter Outside/Love Unlimited
「愛のテーマ」でおなじみのバリー・ホワイトが作ったバック・コーラス・グループ「Love Unlimited」によるウィンター・ソング。夏の定番「Summer Love」でおなじみのS-Connectionによるカバーもヨーロッパ中心にヒットしました。
Hazy Shade of Winter/Bangles
80年代に「Manic Monday」「Walk Like An Egyptian」「In Your Room」「Eternal Flame」などのヒットを飛ばした女性バンドグループで、この曲は、サイモン&ガーファンクルの「冬の散歩道」のカバー。映画「Less Than Zero」のサウンドトラックにも収録。当時のディスコでもよくかかっていました。
Eternal Flame/Bangles
同じく、バングルスによる名バラードで邦題は「胸いっぱいの愛」。激しい「冬の散歩道」とは打って変わって、チームタイムによく流れていた甘いスゥイートソング。2001年にはアトミック・キトゥンがカバーしヒット、クラブでもR&B Remixがプレイされてました。日本では松田聖子やTOKIOの長瀬智也などがカバーしています。
All I Want For Christmas Is You/Mariah Carey
「Hero」「Fantasy」「Always Be My Baby」などのヒットで人気のマライア・キャリーの大ヒット曲で邦題は「恋人たちのクリスマス」。世界中で大ヒットしたナンバーですが、日本ではドラマ「29歳のクリスマス」の主題歌として採用され、特に知名度が高いです。冬になると、クラブでもよくリミックスがプレイされていました。
There Must Be An Angel/Eurythmics
ユーリズミックスの全英No.1ヒット。特に冬の曲というわけではないですが、97年にU.K.ソウル・シンガーのジャッキー・グラハムがクリスマス企画アルバムでカバーしたことからウィンターソングという印象が強くなった感じです。このカバー以降、J Soul Brothers(初代)や井手麻理子など日本人によるソウル・アーティストによって続々とカバーされ、登竜門的な楽曲となりました。
Close to You/Whigfield
デビューシングル「Saturday Night」がいきなりU.K.でTOP1を獲得した脅威の新人Whigfieldの名曲。「Tora Tora Tora」などのヒットで知られる「MAX」もカバーしてますね。Wham!のカバーである「Last Christmas」も大ヒットしました。ディスコでは「Another Day」「Think Of You」「Sexy Eyes」「Big Time」など、アルバム曲ほぼ全てがヒットしました。今回ご紹介するのは冬の定番「Close To You」。オリジナルはバラードなので、フロア向けの踊りやすい「Close To You (Down Town Remix)」がおすすめ。
Eternal Love/Ant & Dec a.k.a.PJ & Duncan
「Take That」「East 17」「Boyzone」など男性アイドルグループが全盛期だった90年代中期、TV番組の俳優として活躍していたAntことAnthony McPartlinとDecことDeclan Donnellyは、番組内のキャラクターの名前を取って歌手デビュー。「If I Give You My Number」「Let’s Get Ready To Rhumble」「Our Radio Rocks」などのヒットをU.K.チャートに送り込みました。この曲も大ヒットを記録した名バラード。
Stay Another Day/East 17
U.K.人気男性アイドルの一角として「Take That」と熾烈な戦いを繰り広げた「East 17」の代表的なウィンターソング。ポップフィールドでは「Take That」の人気が高かったですが、ディスコ・クラブでは「East 17」の人気が高く、「It’s Alright」「Hold My Body Tight」「Let It Rain」「Thunder」などがヒットしています。
Wishing You Were There/Eurogroove
「Move Your Body」「Dive To Paradise」「It’s On You」などをクラブヒットさせた小室哲哉によるインターナショナル・プロジェクト「Eurogroove」によるナンバー。実はTRFの冬の定番曲「寒い夜だから・・・」の英語カバー。ヨーロピアンダンス・テイストにアレンジされたハイパーなスタイルがアツいナンバーです。
At The Time Of Christmas Carol/Michael Fortunati
「Give me Up」「In To The Night」など数々のヒット曲を放ち、ディスコには欠かすことのできないアーティストの一人であるマイケル・フォーチュナティ。「avex DANCE X’mas」に収録された、そんな彼の隠れた名曲。もちろん、稲垣潤一の定番クリスマスソング「クリスマスキャロルの頃には」のカバーで、知る人ぞ盛り上がるナンバー。
White Christmas/Technotronic feat.Black Diamond
デビュー・シングル「Pump Up The Jam」が世界中で大ヒットし、「Get Up!」や「Move That Body」などディスコではおなじみのTechnotronic。1995年には「Move It To The Rhythm」で再び存在感をアピールしました。クリスマスの定番「White Christmas」をBlack Diamondを迎えてカバーしています。
Winter Night Memories/GTS feat.Merodie Sexton
「Throght The Fire」「Take Me Up To Heaven」「Brand New World」などのハウスを大ヒットさせ、全米でも「What Goes Around Comes Around」「Super Woman」がクラブヒットしたGTSの冬の定番曲。クリスマス企画アルバム「avex DANCE X’mas2」に収録され、後に「ULTRA DANCE」シリーズに収録されたことからアナログカットされ、クラブプレイされるようになりました。北海道や富山など雪国のイベントでは盛り上がります。
God Of Romance/Judy Crystal
「Tokyo All Ready」「Nori Nori Nori」などその筋のパラパラマニアしか知らないJudy Crystalのナンバーで、冬・特にスキー関係でよく流れる広瀬香美の「ロマンスの神様」のユーロビートカバー。パラパラもついていて、ディスコのユーロタイムでもよくかかりました。アーケードゲーム「DDR」にも収録されたこともあります。2020年に「Tora Tora Tora」などのユーロビート・ヒットで知られるドミノが「Nori Nori Nori」をカバーしたことから、一部で再び注目され、デジタル配信リリースも行われるようになりました。